紅茶の淹れ方の種類と特徴
紅茶の淹れ方にも様々なタイプがあります。お湯を沸かして茶葉に注ぐ一般的な方法や、茶葉から煮込むタイプなど。ここではそんな紅茶の淹れ方についてご紹介します。
一般的に紅茶を入れる方法として「淹茶式(えんちゃしき)」「煮込み式」「濾過式(ろかしき)」という三つの淹れ方があります。ただし、一般的なのは最初に挙げた「淹茶式」という方法です。
ここでは、これらの紅茶の淹れ方の種類と特徴を紹介していきます。ちなみに紅茶を美味しく淹れるためのルールは「紅茶のおいしい飲み方、ゴールデンルール」をご覧ください。
<淹茶式(えんちゃしき)> (リーフティー / ティーバッグ)
淹茶式とは、お水を沸かし、沸騰させたその熱湯を、茶葉を入れたティーポットに注いで蒸らして紅茶を抽出する方法です。紅茶の淹れ方の中でも最も一般的な方法と言われます。
リーフティー、ティーバッグを用いる場合に使われる方法です。
紅茶の具体的な淹れ方はこちらより >>紅茶の飲み方の種類 / ストレート
【淹茶式でおいしく紅茶を入れるポイント】
・新鮮なくみたての水を使用する。
・新鮮で良質な茶葉を入れる。
・ティーポットとティーカップは、あらかじめよく温めておく。
・ティーポットはフタのついているものを使う。
・沸騰したてのお湯をすぐに注ぐ。
・お湯を注ぐ時は勢い良く注ぐ。こうする事により茶葉を【ジャンピング】を活発にする。
・茶葉が完全に開ききるまで充分に蒸らして、紅茶液を良く抽出する。
・抽出時間は茶葉の種類により変わり、約2分〜5分の間で、茶葉の形状が小さければ短く、大きければより長くなる。
<煮出し式> (ロイヤルミルクティー / チャイ / スパイス・ティー)
煮出し式はその名前の通り煮出すことによって紅茶の成分を抽出するという方法です。
お鍋に茶葉を入れてそのまま煮出す方法で、お鍋さえあれば簡単に作れます。また大人数分一度に作れるのもメリット。煮出している最中はフタをするのがポイントです。
【代表的な煮出し式の紅茶】
・ロイヤルミルクティー / チャイ
水で煮出してミルクを入れて沸騰させたもの。「ロイヤルミルクティー」は日本のみの名称です。ミルクティーが主流であるイギリスをイメージして「ロイヤル」と呼ぶようになったと考えられています。
そのイギリスではもちろん「ロイヤルミルクティー」とは呼んでいません。ただし「インディアンティー」と呼んでいる事から、「チャイ」とさほど区別された飲み物ではない事が分かります。
・スパイスティー
水で煮出してミルクを入れて沸騰させ、さらにジンジャー、シナモン、カルダモン、クローブなどのハーブ・スパイスを加えたもの。
<煮込み式> スパイスを引き立てる紅茶の入れ方
お水に入れた茶葉を比較的長く煮込んでいく方法で、ほとんどの場合お砂糖やスパイスなどが入ります。お水を使わずにミルクから煮込んで作る場合のチャイがこれに当たりますが、明確な定義が無いので煮出し式との区別はあまりありません。
あえて区別するなら、ミルクが完全に沸騰する前に火を止める煮出し式に比べ、煮込み式は何度も煮出しして水分を飛ばし、ミルクの濃厚さやスパイスの香りを引き立てる場合が多いようです。
<濾過式(ろかしき)> コーヒーに近い紅茶の淹れ方
茶葉を茶こしやネルなどに入れて上から熱湯を注ぎ、ネルを搾ったり抽出液に浸しながら紅茶を抽出していく方法ですが、あまり一般的ではありません。